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大切な家族

8月の終わり、我が家に犬がやってきました。

繁殖引退犬の豆柴8歳の男の子。

迎える2週間前に会いに行って、家族になりたいと即決した子。

家に来てまだ2ヶ月も経っていないのに、もうすっかり大切なかけがけのない家族です。

名前は「じん」

犬と一緒に生活をするのが初めてな一家なので、戸惑いも心配も多いけど、その何十倍も可愛い。

健康診断でお医者さんに行ったとき、吠えないこと、大人しいことを伝えると、

「繁殖犬は良い子が多いんだよ。愛情をもらえていないから」って言われて、切なくなりました。

俯きがちな目をして、なかなか目も合わなかった、大人しい男の子。

子どもの頃から甘える事なく、繁殖をする為に育てられた子。

きっと遊んでもらうことも、おやつをもらうことも、しつけをされることも、リードでお散歩することも無かったんでしょう。

ボールを投げても無反応。でも、多少引っ張りはあるものの、お散歩も上手にできるしおやつも上手に食べれます。

この先何年生きてくれるかわからないけど、一日でも長く、幸せに、ここに来てよかったと思ってもらいたい。

こんな世界もあるんだよって、こんな美味しい食べ物もあるんだよ、人に撫でてもらって、可愛い可愛いってされるんだよって、知ってもらいたい。

感情を出すのが下手なじんくんだけど、感情を出して良いんだよ。怒ったり喜んだりして良いんだよ。全部受け止めるよって、どうにか伝えたい。

そんなことを日々考えていると、動物と会話ができないもどかしさ、わかってあげれないもどかしさを感じます。

それと同時に、全てを受け入れて愛してこの子のペースで生涯大切にしたいという気持ちがこみ上げます。

我が家に来てくれてありがとう。家族になってくれてありがとう。今まで沢山我慢して頑張った分、必ず幸せにするからね。